2005年12月13日

先日この欄で書きましたシュレーダー氏の再就職問題は、ドイツで日一日と大きな話題となっており、同じ党の幹部からも厳しい批判の声が出ているほどです。自分が首相として後押しした天然ガスプロジェクトを担当する、独ソ共同会社の役員になるという、あまりにも露骨な天下りなので、シュレーダー氏の政治家としての功績にも影が落ちかねません。首相として天然ガスプロジェクトを後押ししたのは、自分の天下り先を確保するためだったのではないのかという疑問が湧いて来ます。

日本でもしも総理大臣が選挙で負けた直後に議員を辞職して、大企業の役員におさまったら、やはり非難の声が上がるでしょう。ただし個人主義の強いドイツのことですから、シュレーダーは押し通すと思いますが。「李下に冠を正さず」どころではありません。

1月は日本出張などでまた忙しくなりそうなので、原稿を前倒しで書き始める必要が出てきました。クリスマスの祭日も、あまりのんびりはしていられません。